「図書コンシェルジュ」は、毎月、図書館職員がおすすめの本を紹介するコーナーです。
《絵本》、《児童書》、《一般書》から1冊ずつ紹介しますので、ぜひ皆さんも読んでみてください!貸出中の時は、予約ができます。
《絵本》

『おみくじ』
きた あいり/作 BL出版
神社やお寺でおみくじを引いたことはありますか?
実は、おみくじの中ではお賽銭が少ない人なら「大凶おまえがいけ!」、べっぴんさんなら「よし、おれがいこう♪」などと、おおいばりの大吉がおみくじ達に指示を出して誰が出ていくのか決めているのです。
ある日、このやり取りを聞いてしまったおとこのこが、小吉を持って帰ってしまいます。小吉は無事におみくじの中に戻れるのでしょうか?
(対象 幼児から)
《児童書》

『10分あったら・・・』
ジャン=クリフトフ・ティクシエ/作 ダニエル遠藤みのり/訳 森川 泉/絵 文研出版
父親の失業の為、田舎に引っ越した少年ティムは、夏休みのある日二日間留守番をすることになりました。しかも、DIY好きの父親から「10分あったら、おまえの部屋の壁紙をはがすのを、やっといてくれよ。」と、頼まれました。
一人になったティムは早速、壁紙をはがします。すると、「これはわたしの物語」という文字が現れます。この家は昔、銀行強盗をした男が殺され、12本の金の延べ棒が行方不明になっています。さらに、金の延べ棒は、今も見つかっていません。
この家が事故物件である事を教えてくれた隣家の少女レアと二人で謎を解いていきます。本当の事件に巻き込まれてしまいますが、レアの力を借りて切り抜いていきます。
ティムと、レアの関係が気になりつつ、ハラハラドキドキしながらも一気に読めるミステリーです。
(対象 小学校高学年から)
《一般書》

『ホハレ峠 ダムに沈んだ徳山村百年の軌跡』
大西 暢夫/写真・文 彩流社
ホハレ峠は、岐阜県の揖斐川町にある旧徳山村と坂内村(現・揖斐川町)を結ぶ峠です。交流・流通の要所として多くの人々が険しい道を往来しました。昭和30年代に突如、徳山村に日本最大級のダム建設計画が持ち上がり、徳山村は廃村が決定、村民は集団移転を余儀なくされるなど、ダムは人々の運命を大きく変えてしまいました。この本は、最後まで徳山に住み続けた村の生き証人「ゆきえババ」が筆者に語った、村の長い歴史と人々の生きた記録です。
自給自足の暮らし、血をつないでいくこと、ダムに翻弄された人々…ゆきえババが静かに語った「現金化したら何もかもおしまいやな。」という一言は、戦後豊かさを手に入れた日本が、一方で失った大切なものを教えてくれているような気がします。
(対象 一般)
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